お役立ちコラム

バリアフリーリフォームのポイント

室内の危険を解消して安心して暮らせる住まいに

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「バリアフリー」と聞くと「高齢者対応」というイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。しかし、体の自由が利かなくなってからリフォームするのはとても大変です。元気なうちから、あらかじめ想定される家の中の障害を取り除き、安全に暮らせるように準備しておくことで、家族みんなが安心できる住まいになります。
リビングやキッチン、バスルーム、玄関などのリフォームの際には、バリアフリー化も一緒に施しておけると効率的です。準備さえしておけば、先々、身体に支障が生じた場合に対応しやすくなります。

※2018年12月現在の情報です。

場所別バリアフリーリフォームのポイント

バリアフリーリフォームでは、「手すりの設置」、「床の段差の解消」、「床を滑りにくくする」、「照明の改善」、「ドアから引き戸等への変更」などが要点となります。場所ごとの用途に応じたリフォームのポイントを確認しましょう。

玄関

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土間からの段差を解消することが重要。段差が残る場合もなるべく低く抑えるのが理想的です。車いすでも上がれるスロープや、上がり框の前にもう一段低い式台を設置するなどの方法も考えられます。また靴を脱ぐ際に体を支える手すりのほか、座って靴を脱ぎ履きできるベンチなども設置したいところです。
土間の床材には雨の日でも滑りにくいものを選びましょう。さらにドア幅を750mm以上にし、引き戸タイプに替えると、車いすでも出入りしやすくなります。

廊下や階段

移動の際には手すりがあると安心できます。「今は必要ない」という場合には、将来、設置できるように壁の下地材を補強しておきましょう。
廊下幅は車いすでも通れるようにゆとりを持たせておくこと。各部屋と廊下の間の段差はつまづくもとになるので、なるべくフラットになるように解消します。
階段の上り下りを楽にするには、踏み板の幅を21cm以上、一段の高さは23cm以下にできれば理想的です。また踏み面には滑り止めを設置しましょう。
また廊下と階段には、足元を照らす照明を。夜中にトイレに行くときのため、人感センサー付きの照明にできれば安心です。

トイレ

狭いスペースで便座への立ち座りや衣類の脱ぎ着などの動作をするため、体を支える手すりの設置は不可欠。トイレのドアは引き戸にすると、車椅子の方でも自力で開閉しやすくなります。
床材は濡れても滑りにくく、アンモニアや水に強い素材であることが必要。専用の床材もあるので検討してみてください。

浴室

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浴室は家庭内事故の発生しやすい場所の一つです。最新のシステムバスでは、床の滑りにくさ、手すりの設置、入浴しやすい浴槽形状などの配慮が施されているので、バリアフリーの観点から採用されるケースも増えています。また浴室暖房の機能のあるタイプも、身体への負担を低減するのでお勧めです。

洗面脱衣室

一般的な洗面台は立ったままで使用することが前提になっています。バリアフリー対応の製品だと、足元に空間があり、車椅子や椅子に座った状態でもスイッチや水栓に手が届きます。また脱衣時に冷え込まないよう、暖房設備を用意しましょう。

バリアフリーリフォームのまとめ

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もし、間取り変更を伴うようなリフォームをする場合には、寝室・トイレ・洗面・キッチンが短い動線でつながるようにできれば、移動が楽になります。特にトイレは寝室のすぐ近くに配置しましょう。

また、人間は急激な温度変化に接すると、血圧が急上昇するなど身体に大きな負担がかかります。こうした「ヒートショック」と呼ばれる現象を防ぐためにも、室内の断熱性を高め、居室と廊下、洗面脱衣室と浴室などの間に気温差が感じられないようにすることも重要。「温度のバリアフリー」も忘れないようにしましょう。

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